2010年6月9日水曜日

防水圧電スピーカー

先日、村田製作所さんから発表されていました

「超薄型防水対応圧電スピーカー」

http://www.murata.co.jp/new/news_release/2010/0608/index.html


こうして防水電子機器関係のニュースが流れることは

私にとっても嬉しいことです^^

防水関係の技術に注目が集まりますから☆


ちょっと余裕なのは、

この圧電スピーカー構造が私の特許に取って代わることは無いからです。


シート状の圧電スピーカーは以前から注目されていましたが、

その構造から音響性能に少々難があります。


村田製作所さんが素晴らしいのは音響特性グラフを正直に出しているところ。


人間の声の周波数域は100~10000ヘルツ周辺で、

特に1000ヘルツ周辺が重要な周波数域と言われています。


以前NECさんが製品化していたパネルスピーカー(発振元は圧電素子)と同様に

圧電スピーカーはこの周波数領域を出すのが、実は構造上苦手なのです。


パイオニアさんの音響スピーカー ↓ はこの領域がバッチリ出てますよね♪

一般的なダイナミックスピーカーは、

振動板(コーン)を磁力で振動させ発音しています。

波長の長い低い音用には大きな振動が出来るように

大きなスピーカーを使用しますよね。


材料の厚みを電圧で微妙に変化させる圧電スピーカーは

まだ大きな厚みの変化が出来ません。

つまり、構造上低い音が出せないのです。


また、音響用スピーカーに求められるのは「いい音」です。

いい音には倍音、3倍音・・・という振動素材の特性値が大きく関わりますが、

強制的に素材の厚みを変化させる圧電スピーカーは

この特性が一般的に大きく損なわれます。


基音「ド」の3倍音は「ソ」、5倍音は「ミ」

綺麗に倍音が出れば、「ド・ミ・ソ」の和音を形成して

これが音の厚みとなってくれるわけです。


せっかく鳴るなら、いい音がいいですよね。

ダイナミック音響構造は無くなりませんよ~


そして、

ダイナミック音響の防水構造は、私からご提案出来ます^^


*訂正とお詫び*

村田製作所さんの防水圧電スピーカーは現在の携帯電話スピーカーと同等の音響特性を出されていました。申し訳ありません。倍音説明とあわせて訂正しました。

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