2014年2月1日土曜日

国際ナノテクノロジー展2014

2年ぶり(かな?)に行ってきました。
昨年までは仕事が忙しすぎて「展示会って何?」な感じでしたから。






まずはNEDOブース。
ここはいつも楽しみにしてます^^

最初に目に入ったのはCNF
セルロース・ナノ・ファイバー


機械技術者なら誰でも一度は
自然素材の強度と剛性を使いたくなるでしょう。

特に「木」
あの軽さと剛性が均一の素材になればねー
なんて思っていたら、
植物の繊維(セルロース)を樹脂に加える材料がありました。

これまで自動車用樹脂となじみ(相溶性)の悪さを改良し、
樹脂中にCNFを均一に分散可能とする
表面処理技術を開発したとのこと。

この材料が凄いのは
材料強度が4.5倍!
線膨張係数5分の1!

もう研究段階を終了し
メーカーでの量産開発にシフトしたとのこと。
動き出したら爆発的に既存材料と入れ替わりそうな
そんな技術でした。


次に目に入ったのは
何かに使ってみたくなる
「人間並みの触覚機能を再現できる超小型センサ」


これは凄いですよ。
ばね型の超小型ひずみゲージを複数個、
ゴムのような弾性材料を流し込み固めます。
そしたゴム表面に外力を加えると
変形したひずみゲージから電気出力が得られるのですが
複数個の変形による信号を解析することにより
押し引きだけでなく面を撫でるような複雑な動きも数値化可能。

このセンサーで人の手の感覚を持つロボットや
人の手の動きや力を増幅して再現するなど
アニメの世界が現実化可能になりそうな技術でした。


そして次に気になったのは
「アルミナノファイバーが織りなす新素材」


最初説明パネル見てるぶんには
なにがいいのか不明でしたが、
現在の研究結果を説明員さんに聞いていると
なにやら樹脂の表面硬度を飛躍的にアップ可能とのこと。

パネルでは熱膨張の少ない絶縁膜用という感じでしたけど、
「フィルムの表面硬度を上げられる」
なんて聞いたところで
これをケイタイ用の高性能スピーカーに!
なんて思っちゃいました。
最後にはコスト勝負になりそうですが、
振動膜部分の剛性向上でいい音出ますし、
防水用として機械的強度も期待できそうと
先行開発部隊なら手を出しておきたいところですね。


NEDOブース以外でかなりグッときたのは
「燃料電池と熱電材料を融合した発電技術」


内燃機関で問題なのは
捨てている熱量の大きさ。
これはその回収技術です。

排ガス中の水素ガスを使う燃料電池と、
熱電変換素子を組み合わせて効率を向上。
条件を適合することで
小型オートバイへの装着で200Wの発電が可能とのこと。

現在の問題点はコストと耐久性。
まだ、大手メーカーさんとは共同開発してないようで
ちょっと苦しそうな印象でした。

いい技術だと思うんですけど、
大手さんはなんでこの辺に手を差し伸べないのかなあ。
自分のところでも開発してるから。
だといいんですけどねぇ。


あと理化学研究所さんでPRしていた
複雑な挙動をするタンパク質を
挙動を音で表現する解析手法も興味深く聞かせてもらいました。
流石理研さんの発想でしたね。


そんなこんなで
2年ぶりに行くと技術トレンドも変わっていて
なかなか新鮮な感じで楽しめました。

毎年この時期に開催されてます。
技術にかかわる皆さんなら
見て損のない展示会ですよ^^

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