2020年7月10日金曜日

水素エネルギー再浮上

水素エネルギーといえば
とりあえず思い出すのが燃料電池車。

国内ではトヨタとホンダだけが車両搭載ユニットを持っていて
トヨタは既に特許を公開。
実はこの時点で燃料電池車は未来が無いのかと考えていました。
バッテリーとモーターの
コンパクトな組み合わせの自動車のほうが作りやすそうだし、
水素ステーションなんて爆発されたら大変なんで^^;

ところが今水素エネルギーは
欧州を中心に今までに無い勢いを持っているようです。

まず「脱炭素社会(再生可能エネルギー)」を実現しようとすると
ここまでに利用されている太陽電池発電と風力発電は
自然現象に影響されやすく、
安定した供給が出来ていません。
*貯蔵問題は解決方向ですが、100%の供給には不足。
その予備のために
(再生可能ではない)原子力・火力発電を止めるわけにはいかないのです。

欧州では既に水素ガス供給が始まっています。
でもそれは100%水素ではなく
家庭で使用しているガスに対し25%水素を混ぜるというもの。

水素は長らく、分子が極めて小さく反応性が高いため
既存のガス管を腐食させ、漏れやすいと考えられてきました。
しかし最近の研究から水素を20~25%混入しても
漏出やパイプの損傷が無いことが示されています。
また水素混入量が25%以下なら
通常のガス器具が使えるとのこと。
そして水素の混入で燃焼が改善され
一酸化炭素などの汚染物質も減るといいます。

今後は予備のパイプラインを利用して
100%水素の供給を検討中とのこと。

これが具現化してくると
燃料電池車が再浮上してくるかもしれませんね。
自宅で水素供給。
非常時には車自体が発電所となります。

バッテリー車は製作コストは安そうですが、
交換のシステムが確立されないと
充電に時間がかかりすぎですし。。

とりあえず
水素社会がこれほど現実化に進んでいるとは思っていなかったので
少々驚きました。


<日経サイエンス2020年7月号より抜粋してお届けしました>




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