2015年9月2日水曜日

アルツハイマー治療の最前線

現時点でアルツハイマー病は
発病後に有効な治療法の無い難病と認識されています。

最初期の兆候が現れる頃には
ニューロンはすでに死に始めており、
脳細胞間の情報伝達リンクが
もはや機能していない可能性があると考えられています。

2002年から2012年に行われた
有望と思われる薬剤の
413の臨床試験の結果が絶望的に悪かったそうで、
製薬会社や大学の研修者達は
患者がまだ健康なうちに臨床試験を行うことを
検討せざろう得なくなったようです。

しかし当然ながら
アルツハイマー発病前からの治療法開発は
かなりの困難を伴います。

誰がアルツハイマーになるか予測できませんしね^^;

ここでなんと
コロンビアの神経科医が
アルツハイマーを発症する遺伝子を持つ
26の家族集団を見つけます。

この家族集団は
家族・親戚が40代でアルツハイマーを発症。
子供は親を必ず介護することになり、
自分もまたそうなることを認識しているとのこと。

現在この家族集団の全面協力を受けて
発病前からの臨床試験を行っており、
試験が終了するのが2021年。
効果の有無が最初に示されるのは2018年になるようです。

今回の臨床試験結果が
このコロンビアの家族集団と
アルツハイマー病に困る
全ての人の朗報になることを願います。


<日経サイエンス2015年9月号>から抜粋してお伝えしました。



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