2015年3月25日水曜日

植物状態の人との会話

脳に大きな障害を受けたり、
または外的なダメージが無くても起こりうる意識障害。

その中でも植物状態とは
睡眠・覚醒サイクルがあり
目は自然に、または刺激に応じて開くことがあるものの
観察される行動は反射的に限られる状態。

この植物状態の人と
会話が出来る方法があるそうです。

きっかけは植物状態にある患者の
脳の活動パターン検査。
患者の家族や友人の写真を見せたときの脳活動パターンが
意識ある健常者に家族写真を見せたときと
驚くほど似ていたとのこと。

それから研究者たちが考え出した方法は
「私の声が聞こえるなら、手を握ってください」
というような
古典的な意識を確認する手法を利用したものでした。

人間の脳はイメージする内容で
脳の活性化する部分が異なります。
そのパターンを使用して
患者との会話を成立させようというもの。

質問の答えがYESなら
「自分がテニスをしているところを想像してください」

質問の答えがNOなら
「自宅の部屋から部屋へ動き回ることを想像してください」と。

この脳の活性領域を使った会話によって
調査16人中3人に意識があることが分かり、
その中の一人は
この対話開始後に回復しはじめ
現在、会話は困難なものの
認知機能は回復したとのことです。

この手法を発展させて
認知症のような対話が難しい状態の患者と
テレパシーのような会話が出来るようにならないでしょうかね^^


日経サイエンス 2015年4月号より抜粋してお伝えしました。


0 件のコメント:

コメントを投稿